コウモリ対策

家屋周辺に生息するコウモリは、そのほとんどがアブラコウモリという種類です。

アブラコウモリ
アブラコウモリ

別名イエコウモリとも呼ばれ、山の中では生息せず、主に家屋の天井裏や瓦の下、戸袋の中や換気口など1㎝程度の隙間があれば入り込みねぐらとします。

蚊や蛾、ユスリカなどの害虫を捕食する益獣という側面から鳥獣保護法で守られているので、許可なく捕獲や殺処分はできませんが、糞尿による汚染、それに伴う悪臭やダニの発生、夜間の物音など生活に害をもたらすことがあります。

戸袋
戸袋
換気口
換気口
換気口2
換気口2
瓦の下
瓦の下
屋根裏
屋根裏
糞の堆積
糞の堆積
糞の堆積2
糞の堆積2

対策としては、侵入しやすい隙間の封鎖や飛来防止など、近づきにくい、住み着きにくい環境作りになります。

瓦や隙間への侵入防止対策

バルコニー手すり下隙間
バルコニー手すり下隙間への侵入防止対策
瓦の隙間
瓦の隙間への侵入防止対策
瓦の隙間2
瓦の隙間への侵入防止対策2

1㎝程度の隙間から侵入し、瓦の下や屋根裏に入り込み、中に糞が溜まる被害が起こります。

網やコーキング材により侵入箇所を封鎖します。

隙間が通気口や水の抜け口になっている場合は網で封鎖します。

換気口への侵入防止対策

換気口
換気口への対策
換気口2
換気口への対策2
換気口3
換気口への対策3

換気口から侵入し、通気経路の中に住み着きます。

侵入できないように網で封鎖します。

戸袋の中・雨戸の裏への侵入防止対策

戸袋
戸袋

箱型になった戸袋の中への侵入は、雨戸の開閉を可能にしながら防止することは難しい作業です。

アルミ製の戸袋であれば、鏡板(雨戸と同じ形状になった前面の板)を外して露出の戸袋にするか、雨戸を開けた状態、もしくは閉めた状態で固定をして侵入口を塞がなければなりません。

また、雨戸が露出した状態で収まる戸袋の場合でも開閉を長期間行わないと、雨戸の裏側にコウモリが住み着く場合もあります。

箱型の戸袋の場合も含めて、普段から雨戸の開閉をマメに行うことで、コウモリが住み着きにくい環境を作ることも予防対策のひとつです。

近年はシャッター式の雨戸も一般的になっていますが、シャッター式の場合も上部にあるシャッターボックスの中にコウモリが住み着く場合が多くあります。

この場合も開閉が可能な限りの封鎖と、シャッターの開閉をマメに行うことが必要です。

軒下にとまるコウモリの対策

軒下
軒下
軒下2
軒下2

軒下(軒と壁の境目)にとまるコウモリは昼間は見かけないので、ねぐらになっているわけではありませんが、その下に糞を落としたり壁に尿の跡を付けるなど、汚染の被害が発生します。

隙間への対策とは異なり、ただとまりに来るコウモリ、特にそこへとまりに来ることがすっかり習慣になってしまったコウモリへの対策は非常に困難です。

大きくネットを張ったりする方法もありますが、建物の美観を大きく損なうことにもなります。

糞を見つけた早い段階で忌避剤や忌避スプレーを使い、マメに追い払うことで飛来しにくい環境を作るしかありません。